2012年4月3日火曜日

マーダーニートライドショー



免許というのは
昔は警視庁が運営する免許センターでの試験を受けて取得するものだったのが
天下りの温床である教習所の「卒検」をもって「免除」されるようになった
という順番なんだそうだ

つまり現在でも教習所での講習を受けていない者が
直接免許センターでの技能試験を受けることは可能である
俗に「一発試験」「飛び入り試験」と呼ばれているあれのこと



くそったれ教習所に通う場合の教習料金は10万円から20万円程度
経験からしてこれに「教本代」「やりなおし」の追加料金を支払わされることになる

一方で、一発試験を受けるために必要な費用は一回4600円程度
最低でも20回以内に合格することができれば教習所ざまぁができる計算になる



ただ、この方法が一般的でないのは練習する機会が限られることに加えて
人それぞれの時間の都合というのが大きいのだ
まっとうな社会人さんは平日の昼間にしか行われない試験を何度も受けるというのはちと難しいのだ
その点 今の私はどうだろうか
アイドンケアーである




検索してみると見事一回でこれに合格したという武勇伝や
中には10回以上挑戦してもまだダメという現在進行形の話もあった
試験突破を解説するサイトもいくつかあるし、一発用の教則本もある

それらによれば基本的な部分は普通車免許に則したものらしいし
教習車のCB400SFもスクーピーちゃんも同じホンダ製である
私は2年もこの原付を愛用しているのだ



教習所は実はすぐ近所にもあるが教習所の人間などくそくらえである
それに仮に600回受けて合格しなくともそれはそれでいい冗談になる
しょせん人生ジョークならアホなことしたほうが楽しいじゃないか

いったい何回目に合格することができるのか、
実験の始まりである




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[一回目]

8:00起床
前日は踊り明かしてしまったため寝不足、全身筋肉痛、下痢便、
加えてニコチンとかタールの関係で寝起きは非常に胃がマズい
吐き気が半端ではない
コンディションはもう最高だ


試験は13:00からだが
かしこい私はなるべく早めに免許センターに出発
北バイパスというのもまたゴミが多くて嘆かわしい限りだ(フラグ)



時期が時期なので免許センターは普通車試験の高校生で阿鼻叫喚
鬱陶しいのを尻目にコースやら控室を見学
するととつぜん変な兄やんに肥をかけられた

なんと中学以来の同級生だというのだが、その場では誰なのか思い出せない
しかも同じく普通二輪の一発試験に挑戦していて今日で7回目だという
自分ひとりで受けるわけではないことがわかり安心
試験の際名前が呼ばれたのを聞いて思い出したが仲の良かったT君だった
TというかMというか

この辺の話は野暮なので少し省くが
先にスータトしたTは完走していた


私の番
わぁ本物だあ
半クラッチガックンガックン
さながらロデオだな、と思った
順路どころではない
スピーカーから試験官の声がするがまったく聴き取れない
止まってみる
『何止まってんだコラァ』
エンスト(エンジン・ストール)
エンジンがかからない
試験官が走ってこっちにくる
試験官がやってもかからない
もう一人試験官がやってくる
かからない
セルを回しながらアクセルを吹かす
「じゃあ、続きから」





Mがアドバイスをくれた
「練習用にMTの原付買えばいいじゃん、10万あれば買えるでよ」
なるほど、とても効果的な練習法に思えるが古人はこれを本末転倒と言った


お話にならないことは最初からわかっていたが400㏄の怖さに戦々恐々
転倒しなかっただけ奇跡的ではないか もう帰ろう
そういえば「行くよ、バイ太」っていうのわすれた
あぁスクーピーちゃんは小さくて可愛いなぁ、舐めたい…
………おや?

タイヤを見てみるとアルミの破片が突き立っている(フラグ回収)


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費用
受験手数料:4,600円
写真撮影:700円
交通費(イレギュラー):610円+230円
赤男爵ロードサービス(原付引上げ代):8,000円
パンク修理:
タイヤ交換:13,000円

現在までの総経費:27,140円

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